せっかく石垣島に行くんだから、満天の星空を自分で撮影してみたい!出来れば星を背景に記念写真が撮りたい。でも、星空の撮影の方法は難しそう。それに高いカメラが必要かもしれない。そんな疑問に、石垣島でトータル45.000枚以上星空撮影の経験があるカメラマンが答えます。
どんなカメラでも撮影できる?
星空はどんなカメラでも撮影できるのか?その答えは、シャッタースピードを20秒くらいまで変更出来て、かつオートフォーカスを解除できるカメラであれば撮影する事は可能です。つまり、今はほとんど見ませんが、インスタントカメラなど、簡単な設計のカメラ以外のほとんどのカメラで撮影可能なんです。では、スマホのカメラではどうなのか?スマホのカメラではシャッタースピードやオートフォーカスの解除は難しいかもしれません、でも星空を撮影するアプリをダウンロードする事で可能なのです。
カメラの種類と星空撮影の適用度
- インスタントカメラ ×
- スマホカメラ △
- デジタルカメラ ○
- 一眼レフカメラ ◎
- フルサイズカメラ ◎◎
星空を撮影する為のカメラの設定
星空を撮影する為には、カメラ側にあらかじめシャッタースピードやISOなどの設定をする必要があります。また、皆さんが使っているカメラは基本的にオートフォーカスになっていると思いますが、真っ暗な環境での撮影はオートフォーカスのままだとシャッタを押せないという事になってしまいます。星空ツアーでお客様が撮影を目的にいらっしゃる方も多いのですが、カメラの設定はしていても、このオートフォーカスの解除の事が頭に入っていなくて、「どうやったら撮影できますか?」と質問を受ける事がよくあります。
- 撮影モードをマニュアル(M)に変更
- シャッタスピードを20秒に設定
- ISO感度を3200に設定
- F(絞り)を最低に設定。(出来れば4以下)
- 撮影タイマーを2秒に設定
カメラの設定は基本的にこの5点で大丈夫です。あとは撮影して。暗ければシャッタースピードや感度を上げたり調整すれば大丈夫です。ただ、シャッタースピードを20秒以上にすると星の点が少し動いてしまう感じが出てきます。また、感度を上げすぎるとノイズが多くなって写真の仕上がりがザラザラした感じになってしまいます。感度が800くらいで撮影できる高感度のカメラだとものすごく綺麗な星空になります。感度3200でもノイズは出ますが、大きく引き伸ばさなければ気になるノイズでもないと思います。
オートフォーカスの解除とピントの合わせ方
オートフォーカスの解除は、レンズが交換出来たり飛び出しているデジタルカメラだとレンズにオンオフがついていると思います。これらのカメラはオートフォーカスを解除して、焦点距離のメモリが見えれば∞(無限)に設定すれば星空の撮影ができます。それ以外のカメラだと、カメラの設定の中でオートフォーカスの解除の項目があると思います。ただ、手動でピントを合わせる事が出来ないようなデジタルカメラでは、カメラの設定の中で設定する必要があり、メーカによって方法が違うので事前に説明書やカメラメーカのサイトから調べておく必要があります。オートフォーカスの解除とピントを無限値に合わせる方法は、意外と重要です。
星空撮影に最低限必要不可欠な機材
星空撮影をするにあたり最低限必要な機材が一つあります。それは、
三脚!
です。シャッタースピードを長時間設定する星空撮影には手持ちで撮影するとブレブレになってしまい、星なのか何なのか全くわからない様になってしまいます。三脚とカメラはセットで考えるべきです。あとは、あまりカメラに慣れていない人にはペンライトを持っていく事をお勧めします。真っ暗な状況でもカメラの設定のボタンなどの位置を確認するために小さな光を放つペンライトの様なものを持っていると便利です。
ワンランク上の星空を撮影するために
石垣島の様に見渡す限り星空に埋め尽くされた景色を撮影するために、もし、替えのレンズを持っていて、それが広角レンズであればそのレンズも持っていく事をお勧めします。広角であればあるほどダイナミックな星空が撮影できます。具体的にはフルサイズ換算で14ミリくらいだと湾曲も少なくてダイナミックな天の川が撮影できると思います。広角レンズが無い場合でも、少しずつ撮影角度をずらして撮影して、あとでPhotoshopなどで合わせて広角にする方法もありますが、Photoshopのような編集ソフトがないと出来ない話なので、頭の片隅に入れておく程度でいいと思います。
人を入れて星空を撮影する方法
旅行などで石垣島に行き、素敵な星空を見たら、その星空と記念撮影をしたいと思いませんか?お土産として石垣島の星空を持ち帰る事も出来ますし、一生の思い出にもなると思います。
人を入れて星空を撮影する方法は、原理として光を一瞬だけ人に当ててあげればいいのです。具体的な方法はいろいろありますが、簡単なのは、シャッターを押した後、設定したシャッタースピードの時間内の間でほんとに一瞬だけ人物に懐中電灯などで光を当てるだけです。ここでのポイントは強い光を当てすぎないことです。強い光を当てすぎると光を当てられた人物が強い光に包まれて顔も見えなくなってしまいます。また、光を当てる時間が短ければ短いほど人がブレる感じがなくなります。
ストロボを持っていたらストロボを使おう
人を入れて星空を撮影する場合の光源として、ストロボを使うのは最良の選択です。ストロボの設定を「後幕シンクロ」にすればシャッタが落ちる寸前でストロボが光るので、光の残像でのブレがなくなります。
ストロボのカラーフィルターがあればオレンジを使おう
カラーフィルターまで持っていたらカメラの設定でホワイトバランスを手動で3000kくらいに設定してカラーフィルターのオレンジストロボに付けてを使う事をお勧めします。好みにもよりますが、そうする事で、星空は青と黒に近い夜の色になり、人物は暖かい肌色の色合いが表現できます。オレンジのカラーフィルターを使わないでホワイトバランス3000kくらいで撮影すると、人の色も青に近くなって、顔色が悪いイメージになってしまいます。
まとめ
これまで説明して、星空の撮影は設定する項目が沢山あり難しい様に感じられるかもしれません。たしかに設定方法は沢山あり、その時、その場の状況によっても色々と変わってきます。でも基本設定さえあらかじめ設定しておけば、細かい調整は現場でするだけなのであとはシャッターを押すだけなので、実は難しくなんてないのです。せっかく石垣島にいらっしゃったのなら星空をお土産にしてはいかがでしょうか?石垣島の素敵な星空を多くの人に知ってもらう為に、是非、石垣島で星空撮影に挑戦して、その写真を多くの人に見てもらってください。